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【石垣島】ガイドブックには載っていない海洋大生式の回り方。前編

こんにちは!

先日、訳あって、石垣島に行ってきました。

本記事では、ガイドブックには載っていない海洋大生式の楽しみ方をご紹介したいと思います!

普通の回り方は、通常のガイドブックをお買い求めください!オシャレなスポットも沢山あってテンション上がると思いますよ。

基本情報

石垣島

沖縄本島からもさらに南に約400km離れ、東京からは約2000km離れた、八重山諸島のうちの一つ。

東京からは飛行機で3時間程度です。台湾との距離の方が近いです。

2022年8月末時点で、人口は約5万人。

また、面積は約222km2と、東京の1/10程度。なので、すぐに車で一周できちゃいます。

見どころ

四方を海に囲まれた島だからこそ、マリーンレジャーから食べ物に至るまで、海の有難さを感じることができます!

ところで、魚料理が好きな人は、石垣ならではの魚を買って、自分で捌いて、美味しさを噛みしめたいと思っているのではないでしょうか?

ただ...

丸の魚を売っているお店が少ない!

色々な鮮魚店に足を運んでみたのですが、全て切り身で、なかなか魚の顔が見えませんでした。結構意外でした。

週一回で朝市を開く場所があるらしく、そちらを覗いてみると、豊富な南国の魚が店頭に並んでいるのかもしれません。

それでは、見どころを簡単に見ていきましょう!

1.八重山漁協での、水揚げと競り!

八重山漁協では土曜日以外ほぼ毎日競りが行われているらしく、朝9:00頃から始まるようです。雨の日もOKみたいです。

魚屋さんなどが水揚げされたばかりの魚たちの競りを行っている様子はなかなか新鮮です。(魚も新鮮)

一般人は買うことができないですが、競りを邪魔しないように、見ることはできます。

南国ならではの色鮮やかな魚たちが並んでおり、魚種が全然分かりませんでした。沖縄魚一覧を手元に挑みましょう。楽しさ倍増のはず!

アカジンミーバイ(スジアラ)。沖縄3大高級魚。

↑こちらはアカジンミーバイ。沖縄の3大高級魚で、なかなか値が張ります。鮮やかな赤が非常に美しいです。

かわいいけど美味しそう...。美味しそうだけどかわいい...。

他にも、沖縄県魚のグルクン(タカサゴ)もやはり目につきます。↓

グルクン(タカサゴ)。沖縄の県魚。

大きくても30cmという小ぶりな魚。陸地に水揚げされて時間が経つと赤くなりますが、海中では青色らしいです。海中では海の色として青色になることで天敵から身を守りますが、興奮した時や寝ているときは赤色になるとか。

普段人が目にする色は赤なので、私も含めて、グルクンは赤い魚と思っている人が多そうです。

他にも、テングハギ、シイラ、キハダ、ナンヨウブダイ...など様々な魚種が並んでおり、なかなか見ない魚の全体図を見ることができて、とても良い機会でした。

すごい..クロマグロ水揚げの様子も!?

クロマグロの水揚げ

また、4月中旬~5月だと、クロマグロの水揚げが盛んになります。今回行ったのが、4月後半だったので、丁度クロマグロを載せた船が帰ってきたところを目撃することができました!

大きい...!カッコイイ!!

なお、近海マグロ延縄漁なので、船上に冷凍施設は置いておらず、生のマグロです。冷凍していないのって本島では結構レアですよね!

ちなみに、はえ縄漁はこんな感じ↓

はえ縄漁。手書きすみません。

今回は、2km(?)くらいのはえ縄に4本のマグロがかかったらしいです。エサはアジで、このコストが結構かかるらしい。

年に一回くらいウミガメがかかって、時々ネズミザメやアオザメのようなサメもかかるとか。サメの尾に針がかかることもあるらしく、釣り上がってくるときは「何だ、何だ?」と思うみたいです(笑)

想像すると面白いですね

また、針がついたサメもかかることがあるらしく、漁師さんが、食いしん坊め!と仰っていました(笑)

サメを食べる文化はないので、基本的に逃がしているらしいです。

運ばれるマグロ

今回釣れた4匹のうち1匹はとても大きくて(173cmのメス)、保管する箱に入りきらないため尾が切られていました。

ウィーン...と上からクレーンのようなものが来て、マグロの体に入れた切れ込みに紐を掛けて、またウィーン...と運んでいきます。

陸に上げられてから、マグロの肛門あたりに切り込みを入れて、卵巣又は精巣を取り出します。それでメスかオスかを判断します。

また、魚体に何やら機械を当てて、数か所の体脂肪率を測っていました。脂の量は、地域によってマグロの質に係る重要要素ですもんね。

そして、体のサイズをメジャーで測り、その後捌いていました。

ちなみに、マグロの心臓、尾、目玉も商品として見たので、無駄なく食べられているようですね!

2.登野城漁港での、高級魚ミーバイ養殖場!

ミーバイ...って?

と思われるかもしれませんが、これは沖縄の方言で「ハタ類」のことです。今回は、特に「ヤイトハタ」の養殖。

市場での評価 入荷量は少ない。非常に非常に高価。養殖ものは高価。

https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%83%A4%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8F%E3%82%BFより引用

今回は、登野城漁港にある養殖場にお邪魔しました。

http://www.miibai-okinawa.net/farm.php

うっすらと見える、ヤイトハタ

なかなか成長せず、年数を要するので非常に高価になります。

月に一回、ハダムシという寄生虫を取るために、淡水浴をさせるみたいです。

ハダムシは魚を死なせてしまうの?

と疑問に思いますが、病原体のように直接魚を死なせるわけではなく、ハダムシを取ろうとして体を壁に擦りつけるため、そこから菌に感染して結果的に弱まって死んでしまいます。

魚病対策、手間がかかりますね。

他には、シャコガイとスギの養殖も行っているようで...

餌いらず??「シャコガイ」

シャコガイは既に出荷してしまっていて、姿を見ることは叶いませんでしたが、沖縄以南での生息なので、石垣ならではの養殖!

通常、養殖は、エサが余って底に堆積してしまう(残餌)ことで起きる水質汚濁が問題となっていますが、シャコガイは自身に共生している褐虫藻が光合成によって作り出す有機物を食べるので、エサがいらない!!

養殖の問題点:魚を育てるために魚をあげる。(1kg養殖魚の大きさを増やすためにそれ以上の餌が必要になることも多々。)餌代がコストの大部分を占めて養殖業者を困らせるだけでなく、餌を取るために乱獲が起きてしまう可能性も。また、あげた餌が余ることで、海を汚してしまう。これらを含めて、今流行りの「持続可能」な養殖が求められている。

「エサがいらないので、究極のサステナブル養殖だね」と仰っていました。

問題点としては、シャコガイを食べる他の貝が出現するらしく、これをなかなか駆除するのが難しいことです。

シャコガイ

磯臭くて好き嫌いが別れるそうですが、触感が良くてとても美味しかったです!!

スギ

スギ

スギの養殖もなかなか見ないですよね。あと普通にスギって魚もそんなに知らない(笑)

成長が早く、1年で出荷サイズになるらしいですが、ストレスや病気に弱いらしく、ワクチンを打っているらしいです。

魚病...

こちらの養殖場は、もし養殖に興味のある人であれば問い合わせてみると良いかもしれません。勝手に入ることはできず、事前に見学したい理由をお伝えする必要があります。

親切に教えていただき大変良い機会になりました。ありがとうございます!

前編はここまで!後編をお楽しみに。

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